運転
2008年 10月 27日
前回のパリ滞在時に、K君はひどく貧しく暮らしていましたが、それは親のためでした。
無理をかさねて生活を切り詰め、父親の借金を肩代わりして何年間も払いつづけてきたのだそうです。
数千万を完済して最後の送金をすませたとたんに、力がぬけ、パリに居続ける気力をなくして突然の帰国を決めたそうです。
精神的な親とのつながりは薄いのに、経済的な関係だけはやたらと濃い、不思議な親子関係なのです。
そして、K君は今でも両親の生活をみているのです。父親が体を壊して働けないとはいうものの、年金だってあるだろうし、なぜそこまで経済的な面倒を見なければならないのか。
親にひきずられ言いなりになっているようで、久代はそれも嫌なのでした。
K君は感じやすい繊細な神経の持ち主です。傷つきやすさは今でもかわりません。切り捨てたらK君が辛い思いをする。それだけが久代をつなぎとめている理由でした。
K君への気持ちが離れ、自分でもどう決着をつけるべきかと悩みはじめたころ、久代は運転をはじめました。それまではペーパードライバーだったのですが、ふいに運転してみようかという気になったのです。
パリ市内を走れといわれれば無理だとしりごみしたでしょうが、久代の住んでいる地域は日中など通行量がほとんどなくて、練習するにはもってこいの状況でした。
きっかけは夫が小型車を購入したからです。帰国の知人に頼まれて断りきれず、買うはめになったのですが、夫には自分のアウディがありますし週末にしか乗らないので二台は不要なのです。
「ママが乗ればいいよ」
夫は済ました顔でいいました。
「運転くらいできるようになったほうがいいでしょ。買物だって自分で行けるほうが気楽でしょ」
運転する自分を想像して、久代も久しぶりに気持ちが明るくなるようでした。
ランキングに参加中です。
応援クリックお願いしま~す♪

無理をかさねて生活を切り詰め、父親の借金を肩代わりして何年間も払いつづけてきたのだそうです。
数千万を完済して最後の送金をすませたとたんに、力がぬけ、パリに居続ける気力をなくして突然の帰国を決めたそうです。
精神的な親とのつながりは薄いのに、経済的な関係だけはやたらと濃い、不思議な親子関係なのです。
そして、K君は今でも両親の生活をみているのです。父親が体を壊して働けないとはいうものの、年金だってあるだろうし、なぜそこまで経済的な面倒を見なければならないのか。
親にひきずられ言いなりになっているようで、久代はそれも嫌なのでした。
K君は感じやすい繊細な神経の持ち主です。傷つきやすさは今でもかわりません。切り捨てたらK君が辛い思いをする。それだけが久代をつなぎとめている理由でした。
K君への気持ちが離れ、自分でもどう決着をつけるべきかと悩みはじめたころ、久代は運転をはじめました。それまではペーパードライバーだったのですが、ふいに運転してみようかという気になったのです。
パリ市内を走れといわれれば無理だとしりごみしたでしょうが、久代の住んでいる地域は日中など通行量がほとんどなくて、練習するにはもってこいの状況でした。
きっかけは夫が小型車を購入したからです。帰国の知人に頼まれて断りきれず、買うはめになったのですが、夫には自分のアウディがありますし週末にしか乗らないので二台は不要なのです。
「ママが乗ればいいよ」
夫は済ました顔でいいました。
「運転くらいできるようになったほうがいいでしょ。買物だって自分で行けるほうが気楽でしょ」
運転する自分を想像して、久代も久しぶりに気持ちが明るくなるようでした。
ランキングに参加中です。
応援クリックお願いしま~す♪
# by dr-nizard | 2008-10-27 23:12

